RoboRAVE神戸大会2026(https://roborave-kobe.org)に参加しました。
今回で4回目にあたりますが、これまでとは異なり秋の開催ではなく春の開催になりました。大阪大会も全国大会として8月開催になり、近畿圏の大会が近い日程という関係ではなくなりました。
色々と周りは変わりましたが、神戸大会自体は初心者歓迎、Showcasingという独自種目など、主とする雰囲気は変わらずです。(もしかしたら違う部分があるかもしれませんので、詳しくは公式サイトを参照してください)
ただ段々とレベルが上がってきた感もあり、今回はその辺で感じることがありました。
練習の様子
(相変わらず、ほとんど画像に残せていません…)
誰が出られるか
受験の関係やそのまま継続するのかどうかなどの問題があり、高校生は3月末にようやく出場が確定。今回初となる小学生の子も、最初は本人があまり乗り気ではない、という感じでチーム編成から成立していませんでした。
初回から連続出場の子たちは、一人は卒業でもう一人は受験生ということで共に欠場。春先なのでもっと声をかけやすいと思っていましたが、意外に雲行きが怪しい感じ。
最終的には、5名4チームというバラバラな感じになってしまいました。
高校生チーム「ゼウス・パイナポー」
昨年同様SumoBotでの参加です。昨年は大会会場で3Dプリンターで作っていたボディを削り続けることになっていたので、今回はそれも踏まえて全身ガードする形状+先を薄くする、という形の作成を目指すようです。

これだけごつい感じに印刷していますが、これ自体は没になっています。サイズオーバーと、思った場所に穴がないということのようです。
新しい仕掛けとしてモーターを4つにして、左右それぞれに2個ずつ配置するという形になっていました。パワーが純粋に2倍になるか怪しい所と、旋回時の処理が正しく作れるかという問題は感じていましたが、高校生ということでそれくらいは自己解決してもらおうということで、様子見でした。
練習中に、ロボットがまっすぐ走らないということを言っていましたが、どこまで修正できるのか。直前まで状態管理周りのプログラムに苦労していたようで、条件ミスや自動保存ではないEV3の仕様にもやられていたようです。
Showcasingのチーム「Sun Rize」
ロボット掃除機を作りたいということで、年末くらいから進めていた話を形にしていこうということになりました。これに関しては大会に関係なく進めていたもので、紆余曲折だけで何本か書けそうなくらい色々とありました。
吸い込む仕組みをどうするか、モーターをどれにするか、羽をどうするか、この辺を踏まえてどうすれば吸引力をあげることができるのか。これだけでも色々と頑張ってもらっていました。実際に小型の卓上掃除機を分解してみる、ということもしていました。
結局、冷却用のファンを使うということで落ち着きました。市販の凄さといいますか・・・


また、今後の拡張性を考えてAruduinoを軸にするとして、移動用のモーターやタイヤもどうしようか?など、本当に一から作っていく感じでした。大会をターゲットにしていなかったので、ゲーム作りも並行しながら進めていく感じでペースは早くはなかったのですが、大会を一つの締め切りとして最低限の機能を搭載したものを、ということでようやく形になっていった感じです。


動くようになったのは、大会の前週くらいでよく間に合ったものです。

構成は基本的なものになっていますが、ほぼ一人で作り切ったというのは、なかなかの実力になってきたと思っています。
Showcasingだけだと、当日することがなくなりそうということで、昨年に引き続きLine Following にも参加してもらうことになりました。今年は200個一気に運ぶということと、PID制御を覚えてのチャレンジです。
PID制御も一回の説明である程度理屈を理解してくれたので、あとは何度か一から作ってもらいながら、運ぶ機構をどうしていくかという点が課題になっていました。セロファンやクリアファイルを使っての軽量化、ハブを2台使うことで、モーター不足の問題を解消などが変わった点です。
前回の3Dプリンターのデーターを流用せずに一から作り直したことで、かなり時間がかかってしまったのは想定外でした。こちらも完成は大会直前。
もうちょっと作り込みができたかな、という印象。
幼馴染ペアの「ハリマキ」
中学受験から解放されたということで、ようやく出場できるようになったチームです。とはいえ、もう一人は今年度が本番ですが、4月開催ということが幸いでした。二人は小学校前からの知り合いということで、いつか一緒にという話が実現した形です。
二人とも初参加ということもあり、簡単な縛りを設けました。一人がLine Following を主担当、もう一人はSumoBotを主担当ということにして、それぞれまずは一人で形にしていくという方針です。それぞれ、プログラミングが得意な子とロボット作りが得意な二人ですが、最初から完全分業するとそれぞれの力がつかないとの判断です。(本当の本番は来年の大会、と腹積りです)
Line Following 側は、早速土台の車から作ることができないということで前途多難な感じでのスタートでした。短絡的にリフトアームを並べるので、一方向からの力に弱く走行中に簡単に崩壊したり、フレーム系のパーツばかり使うので、強度は上がらないのに車体が重くなっていく一方。下側が重くなること自体は良いのですが、支える柱がグラグラなので、案の定パワーが安定しませんでした。

だいぶ軽量化できたと思いますが、強度不足と上部が揺れる問題が残ってます。
ピン球を掻き出す仕組みも前日にどうにか形になった感じで、あとは本番を願うのみです。ちなみに、PID制御はきっちり作れるようになっていたようです。それでも練習不足は否めません。本番の環境でパラメーターをどう変えるか、などは厳しいかも・・・
SumoBotは、車作りがかなり順調で、小型で頑丈な感じに仕上がっていました。少し変えようと思った時にすぐに手が動いて実際に組み直すまでの時間が早いのはさすがだなと感じます。歯車でパワーを強くするという方針のようでその配置も色々と試せていました。

こちらは、3Dプリンターで外枠のモデルを作ることに苦労していました。LEGOに対応する穴の開け方などは説明していたのですが、まだまだTinkercadには慣れ切ってないようで、コの字すらままならないところからのスタート。特に3Dプリンターは一回作ると次の授業までものができあがらないので、その時差はどうにかしたいものですね。
プログラミングに関しては、カラーセンサーのみで管理して自爆をしないシンプルな方針で終わらせたそうで、これに関しては正解だと思います。
最年少での参加「モンスター」
大会的には小学3年生ということで最年少になるはずですが、うちには2年ちょい通ってくれているある意味ベテラン級の子です。とはいえ、大会自体が初めてということもあってa-MAZE-ingに出場です。
いつもなら色々と作り込んだり、勝手に大暴走気味にロボットを作り替えてしまう子ですが、今回はとてもシンプルな形でした。

画像では見えていませんが、後ろにはオムニホイールがついています(キャスターとして)
センサーは使用不可なので、ケーブルを差さないようにと言ってます。軽量の方がスピード的には有利だと思うのですが、安定感をとるなら重心やタイヤにかかる重さなどを考慮した方が良いかも、などの思惑はありますが、この辺はもう少し大きくなって理科的な理解が深まり授業で色々と試してもらってからですね。
今回はとにかく好きにやってもらいつつ(それでも相当走る練習はしてもらいましたが)、大会を楽しんでもらえたらという感じです。
本番当日
大会当日。(何を間違えたのか、1時間ほど早く到着していました。)
午前中(本番前までの調整時間)
当教室からは初心者講習の参加はありませんでした。
順当に練習が始まっていく予定でしたが・・・
Line Following のマシンが2台ともサイズオーバーで車検に通らず。
あまりうるさく言ってなかったことが裏目に出たようです。ハリマキはピンポン玉を入れる段ボールをカットし、SunRiseは柱を折って調整することになりました。なんとか車検は通ったものの、今度は練習のように走らないようで・・・
本番が木の板の上ということで、硬い床にロボットの重さによる反動が生まれ、その結果カラーセンサーの反射光の値が安定しなくなり、またタイヤが浮いてたり。あと、床のくぼみにタイヤが取られてしまって、ギリギリのパワーでは動かせない状況だったようです。
この辺、授業だと検討すべきことをアドバイスできるのですが、大会本番の怖いところですね。なんとか気付けと念は送りますが届くわけもなく。
個人的な見解でしかなく試せていませんが、下部に重心を下げるように錘を配置して、パワーを上げてPID制御のパラメーターを強めにしていけば応急処置的には有効だったのでは?と考えています。
結局のところ、こういう場面での対応も練習で想定していたかどうかが全てですし、その上でどう判断するかが本番の貴重な時間だと思いますので、それを持ち帰って反省に生かしてもらえたら、ですね。
SumoBotやa-MAZE-ingの方は大きな問題はなさそうで無事に本番を迎えることができそうでした。
午後 本番〜結果
モンスター(a-MAZE-ing)
小学生チームが多いので、なかなか出番が回ってこないようでソワソワと。私は隣の中学生組の方の審判だったので、ちょこちょこと様子は見れていましたが。
3回の試技で2回走破と上々な結果で、2位となりました。スピードよりも安定性をとり(意図的かは知りませんが)欲をかかなかったことと、本番で焦らずにプログラムはほぼいじらずに済むところまで練習できていたことが勝因だと思います。
3回目の試技の前にロボットを落としてしまってバランスを狂わせてしまったことが悔やまれるところです。(全て走破できていれば優勝だったっぽいので)
小学3年生でこの成績は褒めちぎってもいいかな、という感想でした。

ハリマキ(Line Following とSumoBot)
Line Following では、結局復活しきれずに惨敗という感じでした。タワーにたどり着くこともできず。作りが大事だということと、切り替えをスムーズに行い練習濃度を高めて色々なパターンを探っておくべきだったことが反省点で、この辺はしっかり身に染みてくれたと思います。
SumoBotでは、上位に食い込めそうな位置まで頑張っていました。総当たりではなかったので、組み合わせ次第では・・・というくらい上位が詰まっている感じでそこに食い込めたのは上出来だと思います。しっかり作り込んできたところには厳しかったようですが、小学生ながらも中学生といい勝負できたのは自信になったようですし、プログラム(安定していたとはいえ)も含めてまだまだ改善の余地がありますので、伸び代に期待です。
SunRise(Line Following とShowcasing)
2部門ともに2位でした。Line Following の調整ミスが響き、Showcasingでのアピール時間を割けなかったことがもったいなかったかなと思いますが、両方とも来年には中学最後の年としてのリベンジを期待しています。軽量化したロボットの作成と、掃除機の機能追加ですね。正直、あまり心配もしてなければ、課題も自分で見つけてくれると思っています。
ゼウス・パイナポー
SumoBotで入賞ならず、という結果。形は去年より作り込めていたと思いますが、今の路線だと確実性がなく、確実に勝てるという相手が少ないということは理解できたと思います。タイヤを並列に重ねて二重にしたことをどう省みるか、ですね。パワー勝ちしていたところもありましたが、ぶつかり合ってしまうと結局動かないという場面も多かったと思います。個人的には、素直な四輪よりも弱いと思っているのですが、どう変えてくるかは楽しみにしています。EV3だとサイズの問題もついて回りますしね。
あとはプログラムの少しの違いで勝負が別れるという経験も大きかったと思います。(タイムアウトと判断するまでの秒数が短かった)
来年は基盤ベースで一から全部作り上げて欲しいくらいに思っていますが・・・
感想
今回は、思ったより準備の時間が取れなかった反省が強く残りました。春休みは思ったより短い、ですね。5人中3人が初参加ということで、大会のイメージと当日の動きをうまく伝えきれなかったことも反省点だと思っています。
その中でも、チーム「モンスター」の子には走りきれただけでもすごい、と話していたのに無事2回も走破したことは日頃の頑張りが形になって良かったと思います。こういうところでモチベーションを上げて次に向かってもらえれば、ですね。
反対に「ハリマキ」に関しては、今回は負けても良いと思っていたので、ここで鼻を折られたことで次からどう動くかを楽しみにしています。完全にダメだったところと、わずかに光明が見えてそうなところの両方を経験できたようですので、ここからさらに化けて欲しいものです。
ベテラン勢に関しては、余裕を持って完成させつつさらに作り込む部分に気づけるかどうか、ですね。
RoboRAVEの大会は基本的にはルールが大きく変わることはなく、年々積み重ねていった実力を確認する場にできていると思います。自己更新を目指せる大会、というテーマはあまり意識してないところだったので、これまでは色々なものが途切れている感じもしますが、そういう意識づけもしていかないとな、と考えています。
そういう意味でも、小学生のうちから毎年の成長を確認するための場、的な考えをもっとアピールしてもいいかなと思います。
そういうわけで、個人的な次の目標は、小学生チームを増やすことです。うちの教室のボリュームゾーンが小学3年生(時点が6年生)なので、まだまだいけるはず。大会向けの性格をしてない子が多いというのは時代なのかもしれませんが。
大会からだいぶ時間が空いてしまいましたが・・・
来年も楽しみにしています。